5月18日(火)
生活クラブ神奈川の福祉グループに頼まれて
原稿を書いた
●世田谷の福祉グループは沢山いるであろうが
僕の介助に入ってくれているのは
、アクト参加の「ゆりの木」
さんの4人のヘルパーさんしかいない。
それでも一日は埋まらず、呼吸機の扱い、吸引器
の扱いは慣れない。
その結果、見知らぬ方が、介護に入っている。
それはいい出会いのこともあるが、不安もいっぱい
でもある。
●原稿素案を添付する●
これまでの自分は、人は様々で、普通の人なら
出来ることが、何らかの条件で出来ない方を社会
が支援するように、一般論で主張していた。
ALSで倒れてほぼ一年、在宅で家族の世話にな
り8ヶ月。
介護をされる側になり、どうしたら介護者を増や
せるのか、どうしたら介護者を支援できるのか、日々悩んでいる。
1.一番大切なことは、俗っぽいが、介護者に
「こころ」があるかどうか、だ。須田春海など無論知
らないヘルパーさんが多いが、仕事にして事務的に
過ごすヘルパーさんや事業所が増えている。
2.心のある介護者は一方で、介護疲れをしてしまう。家族が
その典型だ。リフレッシュして、また介護に取り組めるためには、
社会にそのことに対応できるグループがいつも存在しないといけない。
3.ヘルパーさんがその典型職種だが、ヘルパーさんを、医療
職関係の末端に位置づけることが間違っている。ヘルパーさんも
優秀な方ほど専門職種のプライドがあるが、患者の家族や友人の
代わりを社会がしている、という原点を大切にして欲しい。
4.家族や友人には、看護師が少ないために
吸引・経管管理(イロー)を無理やりさせておいて
ヘルパーさんは「医療行為」ですから無理です、というのは、役人社会、
ヒエラルキー社会の悪弊だ。
5.介護者がゆったりした気分でいないと、患者
は焦ることがある。せめて、介護者は、介護中に
それまでの仕事を休んでも、その職場に復帰できる
条件を作って欲しい。
6.篠沢教授や徳田医師はALS患者でも経済的に
恵まれている。多くの患者は、患者自身が働けない
だけでなく、家族そのものが所得のみちを失い、家をなくし、
バラバラになるケースもある。
7.幸い僕はささやかな年金と全国の支援者に囲まれているが、
支援者を含め、社会のあり方を考え、
社会と接点を持たない限り、孤立し悲劇を生むことになる。
8.介助者の生活が安定できるような社会支援制度
がないと、この議論は理想論か現実の悲劇の間を行ったりきたりしてしまう。
ALS患者でここまで書くのが、精一杯。どうぞ
ご批判を!